補聴言語学科News
昨年度より行われている早期臨床体験実習(Early Exposure)。
略してEE。
入学して2週目からスタート。
今年も新1年生が、EEとして母体病院である鵜飼リハビリテーション病院の見学に行ってきました。
昨年度よりさらに1週早く開始した今年のEE。
学校にも慣れないうちから、臨床の現場に足を踏み入れます。
注文した白衣も届かないうちに、着慣れないレンタル白衣に袖を通し、病院へ向かいました。
病院の職員専用の通用口から中に入ります。
職員通用口すら初めての経験。
言語聴覚士の伊藤先生に案内され、会議室へ。
まずは病院について、簡単な講義を受けました。
鵜飼リハビリテーション病院の役割、
どんな方が入院されているのか、
どのくらいのスタッフが働いているのか、
言語聴覚士の対象の方はどんな方なのか、などなど。
鵜飼リハビリテーション病院は回復期病院なのですが、一般病院とは異なります。
一言に『病院』といっても、実は色々な種類があるということを初めて知った学生もいたようです。
概要を聴いた後は、いざ、病院内の見学へ。
鵜飼リハビリテーション病院は、3つの病棟と最上階にリハビリテーション室があります。
今回は1つの病棟とリハビリテーション室を見学させていただきました。
言語聴覚士が患者様と1対1でリハビリテーションを行う言語聴覚療法室は6階にあります。
今回はこれら全て見学することができました。
とはいえ、教員が入れるのはここまで。
学生の皆さん、病棟見学へ行ってらっしゃい!と見送りました。
以下は、病棟やリハビリ室を見学してきた学生達の感想です。
「初めて回復期病棟に入りました。病院特有の重苦しい空気はなく、患者様もスタッフの皆さんも一丸となって目的を果たされようとしていました。特に明るく和気あいあいとした雰囲気でした」
「病棟の廊下は車椅子が並んで2台余裕で通れる広さがあり、転んでも怪我をしにくいクッション素材で作られているなど、細かい部分まで患者様の安全を思って設計されていることに驚きました」
「麻痺に合わせたトイレ、車いすのまま利用できる洗面台など、使いやすい工夫があちこちにみられた」
「食堂でも患者様が安全に過ごせるよう常にスタッフの方がいて、患者様を中心とした医療を大事にされていると感じました」
「言語聴覚士のリハビリは言葉の練習が中心だと思っていたが、脳全体を活性化するためのプログラムもあり、患者様の状態に合わせてアプローチしていることを学んだ」
「言語聴覚士が患者様と会話しているのがとても印象的だった。患者様は本当に楽しそうに会話をされていて、リハビリばかりではなく会話を楽しむ時間も必要なのだと思った」
「見学に来るまで言語聴覚士の専門学校に通っている実感がなかったが、実際に病院を見学して自分の目指す言語聴覚士像を再認識することができた。患者様を症状で見るのではなく1人の人として見られる言語聴覚士に改めてなりたいと思った」
最後は質疑応答の時間でした。
初めて病院を見学した学生が多く、素朴な疑問も出て、活発な質疑応答の場となりました。
学生たちにとっては、見るもの全てが珍しいのか、「そんなことも気になるんだね」と逆にこちらが驚かされました。
学生達の感想を読んでいると、
どの学生も病院について理解し、リハビリテーションの本当の目的、言語聴覚士が大切にしていること、それに向かって自分がこれからどうしたいか、など、色々な思いを持ってくれたようでした。
これから本格的に始まる学校での授業への学ぶ意欲に、少しでも役立ってくれると嬉しいです。
お疲れ様でした!