補聴言語学科News
先日、「吃音(きつおん)の会」を開催しました。
吃音(きつおん)とは、話し始める時に「おおおおはよう」と同じ音を繰り返したり、「こーんにちは」と最初の音を伸ばしたりすることなど、思うようにスムーズに話せない症状のことです。また、頭を振って話すなど、身体の一部が動いてしまうこともあります。
それを自身や周囲がネガティブにとらえてしまうと、人と話す場面を避けたりなどコミュニケーション行動に困難さを生じる可能性があります。
吃音があってもより豊かに生きることを目指した「言友会(げんゆうかい)」という当事者の方のセルフヘルプグループがあり、今回は言友会の参加者の方3名と「なるみ吃音相談室」横井秀明先生(言語聴覚士)をお招きしました。
はじめに、ご自身も吃音がありながら、「なるみ吃音相談室」などで吃音の方々への支援をされている言語聴覚士の横井先生から「言友会」についてご説明いただき、その後、当事者の方3名から体験談をお話しいただきました。
吃音、といっても人により状態や受け止め方は異なります。学校や就職、仕事ではどのような場面で困ったか、吃音についてどのように感じていたか、また、どのように吃音のある自分への受け止め方を変え乗り越えようとしてきたのか、などをお話し頂きました。
次にグループに分かれ、当事者の方々に、学生からたくさん質問させていただきました。
教科書での学びも大切です。
が、当事者の方からの思いに直接触れることで、吃音に対しての理解が深まり、「言語聴覚士として何ができるのか?」など、以前よりも具体的に考えられたのでは、と思います。
ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。