義肢装具士の仕事

言語聴覚士の仕事

技術のその先へ、
ひとりひとり違う使いごこちをデザインする。

言語聴覚士

私は小さな頃から絵を描くことや、モノづくり、そして人とお話しすることが大好きでした。高校時代、自分の好きなことを生かせる仕事に就きたい、と進路について考えているときに、担任の先生から義肢装具士について紹介していただいたことが、この仕事を知るきっかけでした。興味を持って調べるうちに、モノづくりとコミュニケーションが求められる仕事だということを知り、私の特技や好きなことを通して人の役に立つことができる、と思い義肢装具士を目指しました。

私たちの仕事は、義肢装具の採型から製作、適合を通して一人ひとりに合わせたオーダーメイドの製品を提供することです。良い製品を提供するために、高い技術が求められるのはもちろんですが、それ以上に義肢装具を必要とする方々に信頼していただき、お話を通してしっかりとニーズを把握することがとても重要だと思います。大変な仕事ですが、実際に義肢装具を装着していただいたときの、「楽になったよ、ありがとう」という言葉がとても嬉しいですし、「次はもっと喜んでいただけるように、もっと良いモノを作ろう!」というやりがいにも繋がっています。

義肢装具士はコミュニケーションを通し、気持ちのこもったモノづくりでリハビリテーションをサポートする、とても素敵な仕事だと思います。

専門学校日本聴能言語福祉学院は、義肢装具士養成校の中でも長い歴史を持ち、多くの先輩方が全国の義肢装具製作施設で活躍しています。このことは就職を考えるうえで、とても心強いと思いました。

義肢装具士の仕事

採型

医師の処方に基づき、患者様の患部をギプス包帯で型採り中。そのコピーを元に、医学的根拠から必要とされる修正を加えて、オーダーメイドによる義肢装具が製作されます。

加工

モノづくりは、専用の工具や機械を巧みに利用して、工学的根拠から必要とされる義肢装具を作るために、多種多様なデザインと素材を使い分けて製作しなければなりません。

適合

最も重要なのは、製作された義肢装具を使用者個々にフィッティングさせる「適合」。その評価は、医師をはじめ他のコ・メディカルと連携して行っています。

連携

義肢装具だけではなく、車いすや介護用品などの福祉用具にも携わります。スポーツ時のケガの予防のため、サポーターやプロテクター、インソールなども要望に応じて製作します。


義肢装具士を目指すあなたは

義肢装具士とは

義肢装具士法(1988年施行)で制定された比較的新しい医療関係職種の1つです。義肢や装具(身体の欠損や機能低下を補うための器械)を製作し適合するのが仕事です。
病院にあっては、看護師や理学療法士と同じように医学的治療の段階から関係します。したがって、医学的な知識と医療者の倫理が要求されるのは当然ですが、それに加えて製作にあっては、「もの作り」に欠かせない基礎工学理論の理解と先端技術を含む幅広い工学的知識が必要とされます。
さらに造形的なセンスや審美眼までもが要求される高度な専門性を持った職種です。

義肢装具士とは

義肢装具士の業務

大きく分けて、義肢や装具を適用する部位の採型(かたどり)、製作および身体への適合の3つから成り立ちます。免許がない人でも、技術者として製作の一部を担当することはできますが、採型と適合は患者さんと直に接する行為ですから義肢装具士の免許がないとできません。また、医療行為の一環としての業務であるため、治療の責任者である医師の指示と処方に基づいて行う必要があります。
看護師や療法士が医療施設の職員として働くのに対して、義肢装具士は独立した会社の職員として就業する場合が多く、その先には意志と努力で自ら会社を起業することも可能な点で大きく異なります。

義肢装具士の業務

義肢装具士(P&O)になるには

義肢装具士法で定められた教育施設で修学し、卒業した者だけに国家試験を受験する資格が与えられます。国家試験は年一回以上(通常毎年2月下旬)行われ、これに合格すると厚生労働大臣より義肢装具士の免許が与えられ、国の義肢装具士名簿に登録されます。
義肢装具士は国の定める「名称独占」で、さらに医療に関わる部分では「業務独占」業種に指定されています。

義肢装具士(P&O)になるには

資格取得へのプロセス

義肢とは

病気やケガにより手足を失った場合に用いられる人工の手足のことを義肢といいます。さらに義肢のなかには、上肢の切断に用いられる義手と、下肢の切断に用いられる義足があります。どちらも生体と義肢とのインターフェイスとなるソケットと呼ばれる部分の適合が重要であり、切断者の身体的条件や切断端の状況によって製作される義肢の種類もさまざまです。義肢装具士はこれらの製作理論を理解した上で、義肢の製作、適合を行い、それぞれの義肢使用者の生活の場面に合った調整を行います。

義肢とは

装具とは

病気などにより身体の機能が低下した場合に、治療の目的のために体表に装着する器具を装具といいます。装具装着にはさまざまな目的があり、具体的には患部の固定や矯正、変形の予防、体重支持などがあります。また、病気の治療が終了しても、麻痺や変形が身体に残ってしまうことがあり、日常生活の向上のために継続的に装具を使用する場合もあります。義肢装具士は医学的に患者の病態を理解し、医師の治療方針に沿って装具の製作、適合を行います。義肢装具士がチーム医療の一員として、最も活躍が期待されている領域と言えます。

装具とは

義肢装具士 イメージ


義肢装具士を目指すあなたは