義肢装具学科News
2年生は下腿義足Ⅰ(実習)にて、PTB式下腿義足の製作実習に取り組んでいます。
前回のレポートでは、先生のデモンストレーションを見学しました。
今回はいよいよ学生自身が「情報カードの記入」と「採型」を行いましたので、その様子をレポートします!
情報カードの記入
「情報カード」には、これから義足を製作される方の切断原因・断端の状況などの断端評価のほか、義足製作上で必要となる切断端の各部位の寸法を計測し、記入します。この情報カードに記載された情報に基づいて、この後の採型・製作・適合が行われるため、とても大切な資料になります。
断端の評価
切断原因や就労・生活環境のほか趣味など、義足の製作に必要な情報の聞き取りと、義足製作上の留意点の把握や構成要素(足部など)を決定するために断端の評価を行います。
目で診て、手で触り、話をして、断端の状況を細かくチェックします。義肢装具士の業務である「採型・製作・適合」のうち、採型と適合は義肢装具の処方をする医師と、義肢装具を使用するご本人やご家族とのコミュニケーションがとても重要となります。
断端の採寸
次に、義足ソケット(断端を挿入する器)の製作と、義足の組み立て時に必要となる、断端の長さや周径などの寸法の計測を行います。
テーブルの上には、下腿義足の製作に必要な断端の寸法を計測する特殊な計測器具がずらりと並びます。計測箇所に応じた器具があるので、正しく使用することが大切ですね!
採型
義足を製作するうえで必要な情報をすべて情報カードに記入ができたところで、いよいよ断端の採型です。
マーキング
まずは、義足ソケットを製作するうえで必要となる、身体の解剖学的特徴を示す部位に印を付ける「マーキング」を行います。
義足の履き心地に関わる重要な情報となるため、骨の突起部や、骨・靭帯の位置などを正確にマークしていきます。身体の解剖学的特徴を正確に捉える必要があるため、1年次に学んだ解剖学・運動学・機能解剖学の知識が活かされます。
採型
義肢装具の採型はギプス包帯を使用して行います。ギプス包帯とは、ガーゼの包帯に石膏(ギプス)が焼き付けられたものをいいます。骨折や靱帯損傷のほか脊椎の術後の固定などにも使用されますが、最近ではこれらの用途でギプス包帯が使用されることは稀で、義肢装具士が採型のために使用する場合がほとんどです。
ギプス包帯を巻きつけ、前回練習した「採型手技」を行います。採型手技は、今回製作するPTBソケット最も重要なポイントのため、正確に行いましょう!
次回は採型によって得られたコピーをギプスモデルに置き換え、義足で歩行するための適した形状に整える「ギプスモデルの修正」の様子をレポートします!
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今回レポートしました、下腿義足Ⅰ(実習)の様子です。
今後も義肢装具学科Newsと連動して情報発信していきますので、ぜひ義肢装具学科公式アカウントをフォローしてください!