義肢装具学科News
3年生は大腿義足(実習)にて、吸着式大腿義足(四辺形ソケット)の製作実習に取り組んでいます。
前回のレポート(3年生 陽性モデル修正の練習を行いました。)では、陽性モデル修正の練習の様子をレポートしました。
今回は、学生自身が採型した陽性モデルの修正を行いましたのでその様子をレポートします!
義肢の陽性モデル修正
義肢ソケットに求められる機能は、
- 断端の収納
- 義足の懸垂
- 体重の支持
- 力の伝達
この4つになり、これは大腿義足だけではなく、すべての義肢のソケットに共通するものです。義肢を装着し、使用するうえで重要な機能であり、義肢における陽性モデル修正は、ソケットにこの4つの機能を付与するために行います。
採型で得られた装着部位のコピーの形状を変更するため、義肢の適合に関わる重要な工程になります。
大腿義足の陽性モデル修正
今回製作する大腿義足ソケットは、挿入する断端の体積に対して数%容積を小さく製作するため、まずは目標周径を計算によって求める必要があります。目標周径は、採寸によって得た断端周径にコンプレッション値(%)をかけることで求めることができます。
目標周径を求めたところで、陽性モデルの周径をこの数値に一致させるためにポイントごとに削っていきます。
デモンストレーション
まずは先生がデモンストレーションを行います。ただ目標周径に削れば良いというものではなく、人体の解剖学的形状や体重支持理論に則り、細かく寸法や位置を確認しながら正確に削る必要があります。
黙々と削る!
続いて、学生が実践です。
始めのうちは、
「こんなに削っていいのかなぁ?」
「ここの形がみんなと違う!」
などなど、初めての大腿義足の陽性モデル修正ということで不安もあり、学生同士で会話をしながら作業を進めていきますが、いつしか無言となり、黙々と石膏を削る音だけが実習室に響きます・・・。
削っては寸法を計測し、計測しては削る、という作業を繰り返します。夢中になって削り過ぎないように気を付けましょう!
次回は、陽性モデルの盛り修正の様子をレポートします!