義肢装具学科News
3年生は大腿義足(実習)にて、吸着式大腿義足(四辺形ソケット)の製作実習に取り組んでいます。
前回のレポートでは、採型実習の様子をレポートしました。
今回は「ミニ陽性モデル」を用いた陽性モデル修正の練習の様子をレポートします!
陽性モデル修正とは?
採型によって得た身体部位のコピーを陰性モデルといいます。陰性モデルは、言わばセミの抜け殻になりますが、義肢装具を製作するためには身体部位そのものの形状、つまり抜け殻ではなく中身が必要となります。
そこで、陰性モデルの中に石膏を流し込みます。石膏が硬化した後に、陰性モデル(抜け殻)を剥がした中身が「身体部位そのもののコピー」になります。この石膏で作られた身体部位そのもののコピーを、陽性モデルといいます。
この陽性モデルを義足装着に適した形状に、「削る・(石膏を)盛る」などの修正を施す工程を、陽性モデル修正といいます。
切断後の四肢の残存部位(切断端)を挿入する義肢ソケットは、陽性モデルの形状が反映されるため、この形状の良し悪しが義肢の適合の良し悪しを決定すると言っても過言ではありません。
ミニ陽性モデルで修正の練習
本学科では、学生自身が採型によって得た陽性モデルを修正する前に、修正の手順と各手順の目的を確認するためにミニ陽性モデルを用いて練習を行っています。
デモンストレーション
今回は四辺形ソケットを製作します。「四辺形」という名を冠する通り、このソケットは水平面の形状が四辺形をしたものになります。四辺形の各辺には、装着者の体重を支持し、義足をコントロールするための機能的な役割があります。理論は座学で学んでいますので、機能的な役割を果たすための形状をどのように陽性モデル修正で作り出すか、先生がデモンストレーションを行います。
いざ実践!
今回のミニ陽性モデルは、実寸の1/2サイズで作られています。削る面積は実際よりも小さいですが、機能的な役割を達成するために求められる形状は同様です。一つひとつの手順を確認しながら、正確に陽性モデル修正を行いましょう!
次回は学生自身が採型によって得た、陽性モデルの修正の様子をレポートします!