義肢装具学科News
2年生は下腿義足Ⅰ(実習)が始まりました。
この実習では、下腿切断に対するPTB式下腿義足の採型・製作・適合について学びます。日常生活で下腿義足を使用されている方にお越しいただき、学生一人ひとりが下腿義足を製作します。
今回は、まず、下腿義足を製作するうえで必要となる「情報カードの記入」について学びました。
「情報カード」には、これから義足を製作される方の切断原因・断端の状況などの断端評価のほか、義足製作上で必要となる切断端の各部位の寸法を計測し、記入します。この情報カードに記載された情報に基づいて、この後の採型・製作・適合が行われるため、とても大切な資料になります。
※断端:四肢切断後の残存部位
情報カードに記入すべき項目について、先生がデモンストレーションを行いながら一つひとつ説明します。ここで確認する項目は、後の製作工程ですべて必要な情報になるので、「何を目的として確認するのか」が重要です。
義足ソケット(断端を挿入する器)の製作と、義足の組み立て時に必要となる長さなどの寸法の計測が完了したところで、いよいよ採型を行います。この実習で製作するPTBソケットは、採型時に「手技」を行います。この採型手技が、義足の適合にはとても重要なので、正確に行う必要があります。
続いて、学生さんがお互いの下肢を用いて「採型練習」を行いました。「切断の有無」という状況は異なりますが、解剖学的構造は切断者も非切断者も同様なので、採型練習が可能です。この後、初めて採型手技を行いましたが、実際にやってみてその難しさが分かったのではないでしょうか。
下肢に青色のマークがついていますが、これは義足ソケットを製作するうえで必要となる身体の解剖学的特徴を示す部位に印を付ける「マーキング」といいます。この状態でギプス包帯を巻きつけることで、採型部位のコピーを採ります。すると、得られたコピーの内側にこのマーキングが転写されます。
さらに、このコピーの内側に石膏を流し込み、硬化することで義肢装具を装着す部位そのもののギプスモデルを得ることができます。その際にも、マーキングがギプスモデルに転写されるので、採型時に行ったマーキングが最終的にギプスモデルに反映される、というわけですね。マーキングがどのように活用されるかについては、後の講義レポートでお伝えしますのでお楽しみに。
来週は学生さんの採型実習の様子をレポートします!
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今回レポートしました、下腿義足Ⅰ(実習)の様子です。
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