卒業生の著書『ご家族が失語症になったら手に取る本』のご紹介
2018/03/05
みなさんは、「失語症友の会」という会をご存知ですか?
この会は、私たちSTが臨床現場で多く出会う失語症の方々を中心に、
当事者のみなさんやご家族のみなさんとSTなどの支援者とで作られている会です。
失語症になると、いつもの何気ないコミュニケーションが不自由になり、
仕事はもちろん、趣味や社会活動への参加が難しくなります。
そのため、失語症の方々はどうしてもコミュニケーショ ンの機会が減ってしまいます。
そういった皆さんのために、
コミュニケーションの機会を増やし、
交流を深めるという目的で、全国各地におよそ100の会があり、
各地でさまざまな活動をしています。
この、全国の友の会が属している 日本失語症協議会 から、
この度、『ご家族が失語症になったら手に取る本』という書籍が刊行されました。
この本は、
病気になったばかりの方のご家族や、退院を控えたご家族、
退院されたばかりの方のご家族にとって、
今後の見通しを持つために必要な一冊、と言える本で、
本学院聴能言語学科の5期卒業生である、中内一暢先生がまとめられた本です。
こちらからチラシがご覧いただけます。
↓
http://japc.info/dl_files/book_about_aphasia.pdf
なお、この書籍を中内先生がまとめられたことについて、
特定非営利活動法人日本失語症協議会・園田尚美様より
以下のようなコメントをいただきましたのでご紹介いたします。
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この本は私が失語症者の家族になったとき
頭の中が真っ白で、
どこにどのように相談してよいか混乱状態になりました。
その経験から、家族会(MLの会)をはじめまして、
そのメールの交換内容があまりにも内輪の物だけにしておくのが
もったいなく思い、これがどうにか形にできないかと思いました。
少しでも家族の皆様の一助になる本ができればと長年試行錯誤しており、
4年前中内先生にお願いし3年の長き月日を経て完成させていただきました。
素晴らしい本にしていただいた中内先生のお力には本当に感謝しきれません。
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まさに、失語症の先輩ご家族としての想いが詰まった書籍です。
なお、この書籍の収益金はすべて日本失語症協議会の活動資金となるそうで、
購入することが協議会の運営に協力することにもなるということです。