同窓会イベント大盛況でした!
2017/10/05
少し遅くなりましたが、先日開催した同窓会イベントについての報告です。
今回のイベントは、総会・研究会・ミニセミナーの併催で盛り沢山の内容でしたが、
卒後1年目の卒業生のみんなのおかげで、スムーズな運営ができました。
また参加者も多数で大盛況でした。
毎年この時期のイベントでは、その春に卒業した卒業生たちが準備や当日の運営を行います。
こういった経験は今後のST人生にきっと役立つものと考え、同窓会発足当初からの伝統となっています。
以下に、運営してくれた卒業生の感想を掲載します。
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今年4月に言語聴覚士として病院に入職し、少しずつ業務の流れや人間関係に慣れてきたものの、自分の臨床について自問自答を繰り返す日々を送っています。
そんな中、日々の臨床に直結するような講演を拝聴し、私にとって大変感慨深い研究会・セミナーとなったので、ここにご報告させていただきます。
まず、研究会では卒業生の小川先生による『Logopenic Progressive Aphasia』(以下LPA)についてのお話でした。実際にLPAの患者様を拝見したことはありませんが、脳変性疾患によって重篤な言語障害を持つ患者様に出会うことは多々あります。そのような進行性の疾患に対してSTとして何ができるのか。小川先生のお話を拝聴し、リハビリとは機能改善ばかりではなく環境調整によってご本人・ご家族のQOL向上につなげる方法もあるのかと、改めてリハビリの考え方について再考するきっかけとなりました。そして、目の前の患者様のために研究をしていくんだ、という小川先生の姿勢に感銘を受けました。
セミナーでは名古屋市総合リハビリテーションセンターのOT田中先生による『高次脳機能障害者の自動車運転』についてのお話でした。私も実際に「車を運転したい」と訴える患者様を担当しました。当時は、高次脳機能障害によって運転困難であろうと予測はできるものの、具体的にどう危険なのか説明できませんでした。ミニセミナーにて、どのような高次脳機能が運転に影響し、その結果どうなるのか、また「運転に対する評価方法」や「運転に対するリハビリ内容」等、貴重な内容を勉強できたことは大変嬉しかったです。
今回の研究会・ミニセミナーに参加し、知識として学んだことはもちろん貴重でしたが、精力的に研究を行っている先生方のお姿に大変刺激を受けました。
臨床にて見えてきた問題点を研究にて掘り下げて答えを導いていく、私もいつかそういう臨床・研究ができるセラピストになれればと思います。
聴能言語学科31期卒 川村 藍さん(名古屋大学医学部附属病院)
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「研究会」は、卒業生の研究を発表してもらう会です。
今回の発表者の小川さんは、学院卒業後に大学院へ進学し、
大学病院で臨床も行いながら研究に邁進したそうです。
大学院卒業後は地元へ戻り、臨床・研究を続けている小川さん。
研究会の後にこんなことを語ってくれました。
『がんばってSTの資格をとって本当に良かった。
学院卒業後はいろんなことがあったけど、
この資格があったから…(今までやってこれた)』
「ST」という資格は、患者さんの支えになるためのものですが、
時には自分をも支えてくれるものなのかもしれませんね。