3年生 IRCソケット製作実習レポート②!
2017/09/09
前回の採型に引き続き、坐骨収納型ソケットの製作実習の様子をレポートします!
今回は陽性モデル(ギプスモデル)の修正を行いました。
陽性モデル修正は、坐骨収納型ソケットの体重支持理論を実現させる上で、とても重要な工程です。義足の適合性を左右するため、しっかり学習しましょう!
陽性モデルを修正する前に、骨格標本で坐骨周辺の解剖学的な特徴を十分に理解し、採型手技が正確に行えているかを確認します。
陽性モデル修正には、「削り修正」と「盛り修正」の2つの工程があります。まずは、ソケットの体重支持理論に基づいて削り修正を行い、陽性モデルの形状を変えて行きます。
写真は坐骨結節を収納する部位を削り修正している場面ですね。坐骨収納型ソケットの体重支持理論を実現するために最も重要となる部分ですので、特に慎重な作業が要求されます。
香川先生のデモンストレーションに続き、学生たちも実践です。
適合の良いソケットを製作するためには、理論通りの修正と同時に、「元の身体の形状」を意識して作業を行うことが大切です。
削り修正が完了すると、次は盛り修正です。骨突起部やソケット入口部の形状を形作るほか、陽性モデル表面のわずかな凹凸や穴を埋め、セラミックの成型品のように滑らかに整えます。
学生たちは全ての修正を終えた香川先生の陽性モデルを囲み、表面の滑らかさや作業の正確さに驚いているようですね!
ここまでになるには、膨大な作業時間と症例数の経験が必要です!
少しでも香川先生の出来ばえに近付けようと、学生たちは奮起して陽性モデル修正に励みます。技術の習得だけでなく、義足を使用する方の気持ちを考えることが大事ですね!
坐骨収納型ソケットの陽性モデル修正の様子をレポートしました。
次回は、義足を組み立てる「ベンチアライメント」についてレポートします!