2年生 ハーネスの製作を行いました。
2023/02/17
2年生は上腕義手(実習)にて上腕能動義手の製作に取り組んでいます。前回は上腕支持部のラミネーションを行いました。
今回は上腕能動義手の操作に関わるハーネスの製作を行いました。
能動義手では、肘継手と手先具を能動的に操作するために、残存する切断端および非切断側の肩甲帯の動きを利用します。その身体の動きを義手に伝えるために、ハーネスとコントロールケーブルシステムというものを使用します。
能動義手の動作原理を簡単に説明します。
身体の動きによってワイヤーケーブルを引っ張ると、ワイヤーケーブル先端に取り付けられた手先具を開くことができます。手先具を閉じるときには、取り付けられたゴムバンドの力で自動的に閉じるので、開きたいときのみワイヤーケーブルを引っ張る動作をします。
上腕能動義手の場合は、肘継手の屈曲動作もワイヤーケーブルの牽引で行います。操作はやや複雑で、肘継手のロックが解除されている時にワイヤーケーブルを牽引すると、肘継手が屈曲、ロックされているときにワイヤーケーブルを牽引すると、手先具が開く、という動作になります。
手先具と肘継手の操作とは別に、もう一本ワイヤーケーブルが出ており、このワイヤーケーブルを身体の動作で牽引すると肘継手の「ロック・解除」の操作ができるようになっています。
このように、肘継手の操作と手先具の操作を行うコントロールケーブルシステムを複式コントロールケーブルシステムといいます。
2023年2月25日(土)には義手を体験授業のテーマとしたオープンキャンパスを開催します。実際に義手に触れながら、より詳しい説明を聞くことができますよ!
今回製作するハーネスは、義手を操作するための身体運動を適切に伝える役目があるので、とても大切な構成要素になります。また、コントロールケーブルシステムの走路が義手の操作効率に関わるため、やはり適切な位置に調整する必要があります。
コントロールケーブルシステムは、取り付け位置や長さなどが厳密に定められています。義手を操作するための重要な部分となるため、学生さんも寸法通りに製作できているか、何度も確認をしていました。
これまで製作してきた上腕支持部と前腕支持部を肘継手で連結します。パーツごとに作ってきたものを接続して全体像がみえてくるときが、モノづくりで一番楽しい瞬間ですよね!
義手は、義足のアライメント理論と同様に、効率よく義手を操作するための適合理論があります。この実習でしっかりと理屈を理解しましょう!
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