2年生 学校・病院連携教育を実施しました!
2021/08/05
専門学校日本聴能言語福祉学院は医療機関を母体に持つ医療専門学校です。
この度、本学院の母体である「医療法人 珪山会 鵜飼リハビリテーション病院」の協力のもと、「学校・病院連携教育」を実施しましたので、その様子をレポートします!
この教育プログラムは、臨床実習前教育として2021年度より開始しました。
「症例を診る力の習得」を目的とした臨床実習期間中の課題である「症例報告書の作成」に向け、患者様や理学療法士とのコミュニケーションを通して、患者様に関する一般的情報・医学的情報や理学療法評価、歩行評価などの情報収集のシミュレーションを行います。
今回は、脳卒中片麻痺の患者様にご協力いただきました。
脳卒中片麻痺の病態や適応となる装具については、2年生の4月から集中的に学んできました。
事前に症例提示を受け、グループごとにわかれて患者様の症状やADL獲得の状況を確認し、装具の選定において影響があると考えられる因子をリストアップしました。
学院から徒歩1分にある、鵜飼リハビリテーション病院に向かいました。
皆さん、だいぶ緊張していましたね。
たくさんのリハビリテーション機器が並ぶ、リハビリテーション室に入りました。
理学療法士より、鵜飼リハビリテーション病院では脳卒中片麻痺に対する「装具の検討・処方・製作・適合」がどのように行われており、義肢装具士がどのように関わっているか説明を受けました。。
鵜飼リハビリテーションは、リハビリテーション室に「義肢装具室」を設置しており、近隣の義肢製作所から週2回、義肢装具士が訪れるとのことでした。
担当されている義肢装具士のお名前を確認したところ、皆さんの先輩でしたよ!
身近なところで先輩が活躍されていますね!
続いて、今回担当させていただく患者様について、一般情報、医学的情報、理学療法評価などについて詳しく説明を受けました。
これらの情報を聴くときに、これまで学んできたことが身に付いているかどうかが試されます。専門用語が立て続けに出てくるので、整理できていないとせっかく聴いても理解することができません。
また、一方的に情報を聴くだけではなく、必要な情報について質問することも大切です。
このように、医師や理学療法士とコミュニケーションを取ることも義肢装具士の大切な業務になります。
症例を担当する理学療法士による理学療法評価を見学し、筋力や麻痺の程度を記録しました。
BRS、SIAS、MAS、MMTなどの理学療法評価は、装具の選定に大きく関与するため、学生は事前に各評価について学んできています。
理学療法士が臨床でどのように病態を評価しているのかを学ぼうと真剣に見学していました。
裸足での歩行と装具を装着した状態での歩行を観察し、歩行評価を行いました。
実際の歩行評価では、限られた状況で短時間で行わなければならないため、学生たちは一挙手一投足を見逃すまいと観察していました。
歩行評価後にはリハビリテーションの様子を見学しました。
病態やゴール設定に従い、患者様ごとに異なる課題を実施しており、理学療法士がどのような視点で「症例を診ているか」を学ぶことができた貴重な機会となりました。
患者様と直接お話しする、コミュニケーションの時間を取らせていただきました。
「生活の中でどんなことに困っていますか?」
「装具を着けていて気になることはありますか?」
など、患者様のニーズを直接伺うことができました。
患者様ご本人が「些細なこと」と思われるような悩みの中に、装具を製作する上での大事なポイントがある場合も多いため、細かな聞き取りはとても重要ですね。
限られた時間で沢山の情報を集める必要があるため、集中して取り組みましたね!
実習後は集めた情報をもとに患者様に適した装具を検討し、症例報告書を作成します。
2年生は間もなく初めての臨床実習が始まります。
この学校・病院連携教育で経験したこと、学んだことを活かして6週間頑張ってください!!