2年生 下肢装具Ⅲ(実習)『長下肢装具』の製作実習が始まりました。
2017/02/12
長下肢装具とは大腿部から足部におよぶ構造で、膝関節と足関節の動きをコントロールする装具です。主に脳卒中のような中枢神経疾患による下肢の麻痺や、膝の筋力低下、不安定性が生じて体重の支持ができない場合などに用いられます。
装具を製作するための情報収集の手段は、下肢の輪郭を紙に投影する方法(トレース)や、ギプス包帯で下肢全体を採型する方法があります。
今回は、トレースと採型の2つの方法を学びました。
教員のデモンストレーションを見た後はいよいよ実践です。
次に採型した陽性モデル修正を行いました。学内で扱う陽性モデルでは、1年生の体幹装具以来の大物です!
装着時(使用時)の下肢のアライメントをしっかりと設定し、修正作業を進めます。
陽性モデル修正が終わると、いよいよ金属支柱の曲げ加工を行います。
金属の曲げ加工には、苦手意識を持っている学生も多いようですが、今回は上手く製作することが出来るでしょうか。
金属の曲げ加工を行う過程で少なからず生じる支柱の捻じれを確認しています。
捻じれを残したまま製作を進めてしまうと、継手がスムーズに動かない原因となってしまいます。装具が正しく機能するために、重要な工程ですね!
「女性に硬い金属は曲げにくいのでは」という声を聞きますが、テコの力を利用して曲げ加工を行うので女性でも力は要りません。
下腿部の完成が近づいてきました。長下肢装具は足継手から下腿部、大腿部と下部より順番に組み上げていきます。1つ1つ精確な作業を心がけて製作を行いましょう。
次回は膝継手部の設定と大腿部の金属曲げ加工の様子をレポートします!