補聴1年生対象の「言語聴覚障害概論」ですが、
前半は講義、後半はグループワークとなっています。
現在、言語聴覚士が担当する「失語症」「構音障害」などの
言語聴覚障害について、数人のグループで調べて資料をまとめて、
順番に発表しています。
自分達で学習して発表することは大変ですが、
もちろん、担当教員が内容について指導をしていきます。
そして、わかりやすく教えるためのアイデアについても
アドバイスしますが、学生の発想力はなかなかのもので
教員がなるほど!と思うことがあります。
以下は「失語症」の発表での1シーンです・・・
学生A:「失語症とはことばが聞き取れなくなったりします。
外国に旅行に行くのをイメージするとわかりやすいです。
例えば
学生A:「Bさん、アープカー・ナーム・キャー・ハェ?」
学生B:「えっ?」
学生A:「このように失語症の人は、何か言っていることは
聞こえますが、意味がわからなくなります。
でも何か聞かれているということはわかりましたよね?
ちなみにこれはヒンディー語であなたの名前は
なんですかという意味でした。」
グループですすめるということで言語聴覚士に
必要な「チームアプローチ」も体感できます。
そして、自らわからないことを調べて学習する、
それを伝えるということは、単に講義を聞くよりも勉強になるものです。
To teach is to learn twice.(教えることは二度学ぶことだ)と
いう故事があります。
教えると学ぶは相反する言葉のように聞こえますが、
教えるためには学ばないといけません。
知識の不足はこれから各々の授業で学習していきますので
問題ありません。
責任感・教えることの難しさ・コミュニケーション能力の重要性など、
言語聴覚士に必要な能力を体感するよい機会になったことでしょう。
後半も更に良いものになるよう頑張って欲しいです。