前回行った陽性モデル修正後、断端を収納するソケット製作を行い、いよいよ「仮合わせ」を行うために義足の形に組み上げていきます。 これはソケットを埋め込むための木製ブロックを加工しているところです。仮合わせの段階で試歩行を行う場合には、様々な調整が予想されるため、木製ブロックにソケットを埋め込みます。 1年生の時に基礎的な木工作業は習得しているので、安心して見ていられますね。 次にソケットを基準となる線が床に対して垂直となる様に木材に接着していきます。正しいアライメントからソケットが傾いてしまわないよう慎重な作業が必要ですね。 差金(さしがね)を使ってソケットに引いた基準線が床面に垂直になっているかを確認しています。数ミリのずれも許されない慎重な作業が続きます。 次は、ソケット以下の組み立てを行います。 ソケットを正確に埋め込んでいても、膝継手から下のパーツが傾いていると義足は真っ直ぐに組み立てられません。水準器を使って、ここでもミリ単位の調整が続きます。 膝継手以下のパーツが組み上がれば、ソケット部分と連結して義足の完成です。それぞれのパーツに引いた基準線が、床面に対して垂直に立ちあがるように調整をしていきます。 一つ一つの作業が的確に行われていなければ、理論通りの義足の組み立ては実現できません。自らの作業の問題点をしっかり考察し、次へのステップにして下さい! ベンチアライメントとは、義足を組み上げる際の基準です。 ただ、理論通りに組み上げた義足では直ぐに歩くことができません。義足使用者にきれいに歩いてもらうためには、ご本人の歩容に合わせて義足を調整することが重要です。つまり、義足の完成度だけでなく、それらを適切に調整する技術も義肢装具士には必要です! 6月21日(土)の第2回オープンキャンパスの体験授業では、義肢装具学科で実際に行なわれているホントの授業を体験するチャンスです!この機会にぜひ参加してみてください。教員、学生スタッフ一同、楽しみに待っています! (義肢装具学科オープンキャンパスの詳細はコチラ) (昨年のオープンキャンパスの様子はコチラ)
教務室から, 義肢装具学科