去る12月10日（土）『平成28年度臨床実習症例報告会』が行われましたので、その様子をレポートします！

義肢装具学科では臨床実習中の課題として、自らが経験した症例をケースレポートにまとめ、記録することを指導しています。

学生たちはこれを学校に持ち帰り、専門書を用いて疾患に対する理解を更に深め、その後、これを学生全員の前でプレゼンテーションしています。

○「症例報告会」の目的

１）対象となる症例の病態を医学的に理解し「症例を診る力」を養う。

２）個人が経験した症例を「情報共有」することで、多くの知識や技術を今後の学習に活かす。

３）症例報告という形式で「プレゼンテーション能力」を養う。

○発表演題
Session1：脳血管疾患
1-1　脳卒中片麻痺に対するプラスチック短下肢装具の製作
　　　　澤野　隆政（2年）　実習施設／東名ブレース株式会社（神奈川）
1-2　脳卒中片麻痺に対する長下肢装具の製作
　　　　葉山　あすか（2年）　実習施設／㈱徳田義肢製作所（熊本）
1-3　脳卒中片麻痺に対する支柱付き短下肢装具の製作
　　　　中村　春花（2年）　実習施設／㈲渡辺義肢製作所（愛知）
1-4　脳卒中片麻痺に対する長下肢装具の製作
　　　　長谷川　丈剛 （3年）　実習施設／㈲中部義肢（愛知）
Session2：脳血管疾患・神経疾患
2-1　脳卒中片麻痺に対するプラスチック短下肢装具の製作
　　　　加納　奈実（2年）　実習施設／㈱大坪義肢製作所（山口）
2-2　脳卒中片麻痺に対する長下肢装具の製作
　　　　新美　利紀（3年）　実習施設／川村義肢株式会社（東京）
2-3　脳卒中片麻痺に対するプラスチック短下肢装具の製作
　　　　成瀬　稜典（3年）　実習施設／㈲渡辺義肢製作所（愛知）
2-4　脳性麻痺に対する動的脊柱装具の製作
　　　　榊原　やよい（2年）　実習施設／㈲奥義肢製作所（福井）
Session3：整形外科疾患
3-1　モートン病に対する足底装具の製作
　　　　藤永　壮哉（2年）　実習施設／㈱近畿義肢製作所（兵庫）
3-2　悪性関節リウマチに対する足底装具の製作
　　　　松森　珠海（2年）　実習施設／㈱佐々木義肢製作所（宮城）
3-3　脚長差に対する足底装具の製作と靴加工
　　　 髙見　佳那子（3年）　実習施設／㈲朝日義肢製作所（愛知）
3-4　踵骨骨折に対する補高付き足底装具の製作
　　　 石黒　涼（3年）　実習施設／㈲三協義肢（愛知）

3-5　関節リウマチに対する靴型装具の製作
　　　 伊藤　正吉（2年）　実習施設／㈱金沢義肢製作所（石川）

3-6　変形性膝関節症に対する膝装具の製作
　　　 石黒　あや（3年）　実習施設／㈲稲垣義肢（愛知）

3-7　腰椎椎間板ヘルニアに対する胸腰仙椎装具の製作
　　　 安江　優作（3年）　実習施設／㈱名光ブレース（岐阜）
Session4：切断
4-1　糖尿病性足壊疽に対するTSB式下腿義足の製作
　　　武田　竜太朗（2年）　実習施設／㈱松本義肢製作所（愛知）
4-2　糖尿病性足壊疽に対するTSB式下腿義足の製作
　　　山本　彩香（2年）　実習施設／㈱愛媛義肢製作所（愛媛）
4-3　糖尿病性足壊疽に対する下腿義足の製作
　　　高木　敦史（3年）　実習施設／東名ブレース株式会社（愛知）
4-4　骨髄炎に対するTSB式下腿義足の製作
　　 三嶋　唯楽（3年）　実習施設／㈱松本義肢製作所（愛知）
4-5　化膿性関節炎に対するTSB式下腿義足の製作
　　　 吉川　拓斗（3年）　実習施設／㈱富山県義肢製作所（富山）

以上、20演題です。
この中から参加者全員の投票によって最優秀賞1名、優秀賞2名が選ばれました！

当日は多くの先生方や卒業生をお迎えし、貴重なご質問やご意見を頂戴しました。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

座長は非常勤講師や卒業生の方々にご担当いただきました。

学生の発表内容や考察に対して臨床的なアドバイスをいただき、発表をした学生だけでなく、在校生にとっても大変勉強になりました。

学生たちはみんな自信に満ちた表情で発表をしていました！
限られた時間のなかで、分かりやすく情報を伝えることはとても難しいことですが、自身が経験した症例だからこそ発表する声に熱が入ります。

参加者全員の投票による審査の結果、最優秀賞は加納さん（2年）、優秀賞は高木君（3年）、藤永君（2年）、が選ばれました！

最優秀賞の加納さんには珪山学園より記念のトロフィーと校章入りのクリスタルの楯が贈呈されました。

加納さん、高木君、藤永君、受賞おめでとうございました！

発表をした学生の皆さん、ご苦労さまでした！また、発表当日まで連日連夜ご指導いただいた教務の先生方、ありがとうございました！

この症例報告会を通して多くの学生が、臨床実習という機会に何を学習し、何を経験すべきかを改めて理解したことと思います。来年の臨床実習も、更により明確な目的意識を持って臨んで下さい！
また、3年生の皆さんはこの経験を活かし、「患者様のため探究する姿勢」を忘れずに、臨床でも活躍して下さい！

最後に、3年生の皆さんには学問の神様である上野天満宮名古屋天神にてご祈祷していただいた『国家試験合格祈願セット』を、中川先生よりいただきました。

これで国家試験合格、間違いなしですね！