9月にスタートした大腿義足(実習)『坐骨収納型ソケット』ですが、いよいよ適合実習の日となりました。 前期に製作した四辺形ソケットよりも、さらに厳密なソケット適合を求められ、難易度が高くなりますが学生たちはうまく適合させることができたでしょうか。 まずは、香川先生にソケット適合のデモンストレーションを行っていただきました。ソケットの名称の通り、“坐骨”が正しい位置で“収納”されているかが重要なポイントになります。 チェックソケットという透明なソケットで、適合状態を確認します。局所的に皮膚の色が変わっている部位はないか、断端との間に隙間ができていないか、しっかり観察します。 大腿義足ソケットは、“コンプレッション値”を設定し、実際の断端周径よりも若干小さくなるように陽性モデル修正を行います。この修正が、断端との隙間やソケットが断端に吸い付く“吸着作用”に影響します。 香川先生からソケットが緩かった場合の具体的な修正方法について説明を受けます。皮革を貼り付ける、パテを盛り付けるなど、色々な方法がありますが、断端の様子を目視で確認しながら調整できるところがチェックソケットの利点です。 では、製作した義足を装着して頂きましょう! 義足を引っ張っても、しっかりと吸着して抜けませんね。この学生のソケットはなかなか良い適合を得られたようです。 続いてアライメント調整に移ります。臨床実習を経て、2回目となる大腿義足の調整ですので、慣れた手つきで行っていますね! この時期の3年生は、モデル様対応、製作実習、終了後の清掃など、とても段取り良く行ってくれるので頼もしく感じます。 これで大腿義足の製作実習が終了しました。 臨床では、坐骨収納型ソケットはもちろん、四辺形ソケットも主流として製作されています。この先、義肢装具士として大腿義足ユーザーを担当するときには、香川先生に教えて頂いたことを思い出して、良い義足を提供できるように頑張りましょう!! 3年生の製作実習は、残すところ上肢装具のみ、となりました。 国家試験対策がいよいよ本格的となり、合間を縫っての製作実習になりますが、学生たちは気分転換になるのか、いつも以上に楽しそうなのが例年の実習風景です。 次回は、そんな上肢装具の製作実習をレポートします!
教務室から, 義肢装具学科