約2ヶ月かけて製作してきた長下肢装具の適合評価が行われました。金属加工に悪戦苦闘しながら、ようやく完成まで漕ぎつけた学生が多かったようです。さあ、お互いに装着してみましょう! 適合評価では、患者様に装着方法を指導するポイントや、装具が不適合だった場合の修正方法なども学習します。装具が下肢にあたっていないか、継ぎ手の位は適切か、ベルトの位置や長さは適切か、など細部にわたって確認をして行きます。 担当教員がまずは静止立位時の適合状態をチェックして行きます。 装具が身体に正しく適合していることは勿論ですが、ベルトの縫製の仕上がりや金属支柱の曲げ加工の滑らかさなど、製作物としての出来ばえを評価します。また、製作物について学生に簡単なプレゼンテーションをしてもらい、義肢装具士として患者様の前で話すことをシミュレーションします。 つぎに、実際に歩行しながら装具の適合状態を評価します。装具の膝継ぎ手の位置がずれている場合や歩行時に下肢のアライメント(各関節の角度)が変化する場合、金属支柱が体にあたる場合などがあります。これは採寸する段階で予測できればよいのですが、実際に装具を装着し歩行しなければ判断できないことが多くあります。 近年、長下肢装具は脳卒中の急性期のリハビリテーションで重要視されており、処方されることが多い装具です。製作だけでなく、脳卒中の病態についてもしっかり学習して下さい! 2年生の専門科目の製作実習はこれで終了です。 3年生ではさらに高度な製作技術の習得が課題となります。2年生同様、一つずつ確実に積み上げて行って下さい!
教務室から, 義肢装具学科