2014年12月13日

臨床実習症例報告会が行われました。

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症例報告会はこの夏2、3年生が臨床実習で自ら経験した症例について5分間のプレゼンテーションを行い、それぞれの疾患について理解を深めるとともに、専門とする義肢装具の製作、適合について考察する力を身につけるという目的があります。また、具体的に以下の教育目標を掲げています。

1)対象となる症例の病態を医学的に理解し「症例を診る力」を養う。
2)ひとりの学生が経験した症例を学生全員で「情報共有」することで、多くの知識、技術を学習する。
3)症例報告という形式で「プレゼンテーション能力」を養う。

学生たちは臨床実習終了後、3ヶ月以上の準備期間を経て発表当日を迎えました。

[発表演題]
Session1:整形外科疾患Ⅰ
1-1 先天性膝関節拘縮症に対する術後の膝装具製作について
   第3学年 舟戸なつみ
1-2 アキレス腱延長術に対する装具の処方について
   第2学年 神谷大地
1-3 電撃症に対する長下肢装具の製作
   第3学年 高木友弥
1-4 進行性筋ジストロフィー症に対する体幹装具付長下肢装具の製作
   第2学年 小木曽慎

Session2:整形外科疾患Ⅱ
2-1 CADシステムを用いた体幹装具の製作
   第3学年 堀さやか
2-2 股関節人工骨頭置換術によって脚長差を呈した1症例
   第2学年 小塚啓文
2-3 エーラスダンロス症候群によって生じた足部変形に対する靴型装具の製作
   第2学年 坂野典生
2-4 足部痛患者に対する足底装具の製作
   第3学年 小川卓司

Session3:脳血管疾患・神経疾患
3-1 脳血管障害に対するオクラホマ継手付プラスチック短下肢装具について
第2学年 辻元彰海
3-2 左視床出血に対する装具の検討と製作
第3学年 渡久地政樹
3-3 対麻痺に対するプラスチック製短下肢装具の製作
   第2学年 鈴木田典子
3-4 第1腰椎圧迫骨折による脊髄損傷患者に対する長下肢装具の製作
   第2学年 忠岡太聖
3-5 脳血管障害による片麻痺に対して長対立装具が処方された一例
   第3学年 片野ふくみ
3-6 先天性の体幹機能障害により脊柱側弯症を呈した症例
   第2学年 高瀬結衣
3-7 頸髄損傷に対する上肢装具の製作
   第3学年 藤澤佳代子

Session4:切断
4-1 右手関節離断に対する筋電義手の製作
   第3学年 藤田祐実
4-2 中足骨切断に対する足袋式足根中足義足の製作
   第3学年 田中照己
4-3 下腿切断に対するライナー付TSB式下腿義足の製作
第2学年 林利和子
4-4 小児切断後の経過と足部変更に伴う歩容変化について
   第3学年 岡本敬之

以上、19演題です。
この中から参加者全員の投票によって最優秀賞、優秀賞を選出しました。

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参加者は総勢90名でした。11名の来賓の先生方をお迎えし、貴重なご意見を頂戴しました。ご参加いただきました先生方、ありがとうございました。

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セッションごとに学生2名が座長を担当しました。学生が座長を経験することで会の進行や質問のタイミングなどを学ぶことができ、彼らにとっても貴重な学びの場となったようです。

次は発表者の様子です。一部のみご紹介させていただきます。

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学生たちはみんな自信に満ちた表情で発表をしていました。限られた時間のなかで、相手にいかに分かりやすく情報を伝えるかということはとても難しいことですが、自身が経験した症例だからこそ発表する内容やその姿勢に熱が感じられました!

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当日は姉妹校である中部リハビリテーション専門学校の村上先生や、㈱松本義肢製作所の溝手先生など、日ごろから非常勤講師としてご指導いただいている先生方にお越しいただき、学生たちと活発なディスカッションをしていただきました。

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フロアの学生からも活発な質問が出ていました。どんな些細なことにも疑問を持ち、恥ずかしがらずに質問する姿勢はPO学科の学生の伝統です。

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参加者全員の投票による審査の結果、最優秀賞は岡本敬之君(第3学年)、優秀賞は田中照巳さん(第3学年)、藤田祐実さん(第3学年)、舟戸なつみさん(第3学年)が選ばれました。
受賞者の皆さんには学園より記念のトロフィーと校章入りクリスタルの楯が贈呈されました。
岡本君、田中さん、藤田さん、舟戸さん、受賞おめでとうございました!

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発表された学生の皆さん、ご苦労様でした。また、前日深夜まで発表の予行演習をご指導いただいた名和先生、唐澤先生、ありがとうございました。
この症例報告会を通して多くの学生が、臨床実習という機会に何を学習し、何を経験するべきかを改めて理解したことと思います。来年の臨床実習でも、より明確な目的意識を持って臨んで下さい。
また、3年生の皆さんはこの経験を活かし、「患者様のために探究する姿勢」を忘れずに、臨床でも活躍して下さい!

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