2年生は4月から下肢装具製作実習の最初のプロジェクトとして『靴型装具』の製作実習が始まっています。このプロジェクトでは、採型からインソール製作、チェックシューズ製作、甲革吊り込み、適合までの靴づくりの一連の工程を専門的に学習していきます。 靴型装具を製作する前に、まず身体評価を行います。骨盤水準器を用いて下肢長の計測や骨盤の傾斜を測定します。 次に、「歩行観察」を行い、歩容から特徴と問題点を判断します。 次に、静止立位時の重心位置を知るため、「フットプリント」による足底圧の計測を行います。様々な計測、評価を用いて患者様の情報を収集し、靴づくりに反映していきます。これも義肢装具を製作するために必要な、義肢装具士の大切な仕事の一つです。 いよいよ採型です!ここでも、医学的根拠に基づいた靴づくりの基礎を学んでいきます。採型は、これから製作するラスト(靴の木型)の元となる大切な工程ですから、しっかりとデモンストレーションを観察しましょう! 採型は「トリシャム」というスポンジ状の素材とギプス包帯を用いて足の形を採型します。義肢装具の採型には、このように様々な素材や採型手法を用いています。 フットプリントの情報を元にモデルの修正箇所や修正値(量)を設定し、具体的な靴の形を設計していきます。 自分のデザインした靴の形状に合わせて、陽性モデルを修正します。 ここからは、「チェックシューズ」製作の工程に入ります。修正した陽性モデルにインソールを加工し、その上からプラスチック板を熱成形していきます。 次に、熱成形したプラスチックに靴底を貼りつけ、最終的な靴の形にする前に適合状態を確認するチェックシューズが完成します。 早速履いてみましょう!履き心地はどうでしょうか?自分の足から型をとって製作しているため、いつも履いているスニーカーとは全く違う感覚だと思います。ここで痛みのある箇所やフィッティングがあまい箇所などを細かくチェックし、最終的な木型製作に反映させていきます。 2年生はこのプロジェクトで完成させた靴を履いて、8月からの臨床実習に出て行きます。 かっこいい靴を完成させて、臨床実習に臨んで下さいね!
教務室から, 義肢装具学科