いよいよ大腿義足の適合評価の日がやってきました。 製作実習のなかでも大腿義足は、適合、アライメント調整と作業の難易度も高くなりますが、さて学生たちは適合させることができるでしょうか。 最初に香川先生(㈱松本義肢製作所)にソケット適合、アライメント調整のデモンストレーションを行っていただきました。 チェックソケットという透明なソケットで、適合状態を確認します。局所的に皮膚の色が変わっていないか、無駄な空間は無いか、しっかり観察ていきます。 大腿義足ソケットは、断端全体を均一に加圧(コンプレッション)できていれば、皮膚は全体的に少し白みがかった色になります。このソケットならば切断端を快適に収納し、しっかりと義足を懸垂させることができそうですね。 今回製作した四辺形ソケットは、“坐骨”と呼ばれる骨で体重を支えます。そのため、ソケット上縁で確実に支持されていることが大切です。 それぞれ坐骨の位置を確認しています。坐骨とソケットとの間に指が挟まって痛くなれば、しっかりと体重支持されていることの証です。 ソケットが適合し、スタティックアライメントに問題がなければ、次はダイナミックアライメントに移行します。様々なパターンの異常歩行の原因を観察し、的確に調整していきます。 これで前期の大腿義足の実習が終了しました。後期にはさらに難易度の高いソケットデザインとなる坐骨収納型ソケットの実習が始まります!
教務室から, 義肢装具学科