12月、
聴能言語学科で「言語聴覚障害臨床演習」が始まりました。
これは、
臨床の現場でSTが患者様に対して実施することを、
1ステップずつに分けて演習を行う真剣勝負の授業です。
半年以上、180時間にわたる全演習の終了時には、
現場で担当患者様に対応するのに必要な基本的な能力が全て身についているはずです。
現在は、
患者様の言語聴覚障害の状態を見極める「検査」の実技演習を実施中。
単にマニュアル通りでは、現場では使えません。
私達が取り組んでいることを理解して頂くために、
実際に授業を体験している学生の感想を紹介します。
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検査の練習を始めた頃は、
マニュアルを見て授業で教わったことを思い出しながら、
手技をひとつひとつ行っていくことで精一杯でした。
担当の先生のチェックテストを受けるたびに、
患者様への配慮不足を先生から指導され、
また、患者様の症状が多様であることを思い知らされ、
STとして患者様にどう対応するのか、
どう患者様の気持ちを汲み取るのか、
それができた上でどう患者様に適切に検査を実施するのか、
と何度も指導を受けました。
それを繰り返すうち、グループで練習していく中でも、
「こんな症状の患者様ならどんな反応だろう?」
といった考えを持ちながら進めていくようになってきました。
そんな中、先日自分がST役としてチェックテストを受けました。
患者役の先輩を前にして、
検査を進めることに意識をとられすぎて検査の記録がままならなくなってしまいました。
先生から
「患者様への対応や検査の進め方自体は良かったが、
実際の臨床の現場では記録を取れなければ
正しい評価・診断につながらない。
この場合、検査はやり直すことになる。」との指導がありました。
それは、これまでの授業においても何人もの先生から言われていたことです。
自分ではわかっていたつもりでしたが、
それを実行するためには考えている以上に練習が必要なのだと痛感しました。
学生の今は模擬患者が相手なので
「次から気をつける」ということができますが、
臨床現場ではそうはいかない、同じ失敗はしてはならないと、
身の引き締まる思いでした。
合格に向けて、グループでまた練習に励みたいと思います。
(聴能言語学科1年 Tさん)
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聴能教員P