2011年09月05日

史上最多(?)の求人数とある学生の就職活動

台風も過ぎていきましたが、今回は「台風一過」とはいきませんね。

さて、9月に入ると少しずつ学生達も就職活動に本気モードになってきます(本当はもっと早くなってほしいのですが・・・。)。

本学科に頂く求人数はずっと右肩上がりでしたが、
特に昨年は求人数が800人分を超え、
前年比30%増の大幅アップとなり嬉しい悲鳴を上げていました。
が、さらに今年は4月からずっと昨年同月を上回る勢いで求人をいただいており、8月末現在で474人分となっております。
ありがたいです。

でも求人数がどんなに増えても、
就職はやはり人と人との関係だな・・と思わされたエピソードがありました。

奥三河地方在住の聴能言語学科Aさんは、
長野県B病院への就職を希望し、病院見学をしましたが、
戻ってきて話を聞くと「受験を見合わせたい」と言うのです。
理由は「病院自体は素晴しいが、
その地域に自分が住むことに踏ん切りがつかない」
という、私から見れば曖昧なものだったので面談でいろいろと話をしたのですが、彼女の気持ちはどうしても変わりませんでした。

ところが応募〆切日の朝、
B病院の言語聴覚士のトップの先生から
 「今日現在でAさんから応募がないが、
 とても良い学生だったので是非先生方から後押ししていただけないか。」
という電話がありました。
私は「話はしてみますが、難しいように思います。」とお返事をしました。

ちょうどその後Aさんから別件で電話があったので、
そのことを話すと申し訳なさそうに「そうですか」とだけ言いました。
それだけかあ・・とちょっとがっかり、でもやっぱり。

さらにその日の帰宅直前。
B病院で働くOGから電話がありました。
 「先生、本当にしつこくて申し訳ないんですが、
 私達はAさんと一緒に働きたいと思っています。
 リハ科長も言語の他の先生もみんな同じ意見です。
 本当にどうにもならないでしょうか?」
 
OGの熱い想いに応えられないことに胸が痛みましたが、
こればかりはどうしようもなく・・。
電話を切った後、
OGやスタッフの皆さんの気持ちだけはどうしてもAさんに伝えたいと思い、電話をかけました。
 
すると・・。
 「先生、私今朝の電話の後ずっと考えていたんです。
 そしてまたその話を聞いて・・。
 こんなにも私のことを思って下さるところで働く・・
 これ以上のことがあるのかなって・・。
 やっぱりB病院を受験します!」
 
人の気持ちってやっぱり通じる!
と感動したのもつかのま。
その後、応募の遅れをどのように謝罪するか、
書類をどのように送付するかなどなど対応に追われました・・。
 
ちょっと遅れたAさんの気持ち。
果たして、伝わるのでしょうか?
 
 
 p.JPG
    聴能教員P

 
 

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