2010年09月17日

学内実習(後編)

前編に続いて、学内臨床実習を終えた学生の感想です。
学生の個人情報保護や、全体を短くするために、文意を変えない程度に編集しています。
 
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児の反応を引き出すにはどうしたらいいかと言うことに関しては、
とにかく苦労した。
練習ではうまくいくのに、本番では緊張してしまい、
どんどん悪い方へいってしまう。
訓練の度に毎回落ち込んでいた。
しかし、最後の数回で、やっとうまくいくようになってきた。
すると訓練がとても楽しくなった。
心なしか、児も表情が柔らかい。
STのやり方一つでこんなに反応が変わるのだということを身をもって知ることができた。
 
学内臨床で、一番印象に残っていることばがある。
『一投入魂』(注:造語です)である。
先生は何の気なしにおっしゃったことかもしれないが、
私にとってそれは大変衝撃的なことばで、
今も胸に留まっている。
臨床実習で、患者様を担当させて頂いた際も、
いつもこのことばを胸の中で唱えていた。
ともすれば、「たくさんの患者様のうちの一人」となりがちであるが、
患者様にとって私はたった一人のSTである、
1秒だって無駄にはできない。
まさに、どんな刺激も『一投入魂』である。
 
最終回のやりとり課題は、
みんなが一つになることができ、
今まで学んできた全てを集約できた気がする。
児が、今まで見た中で一番楽しそうな表情をしてくれた。
苦労はあったが、この顔を見ることができ、
全てが報われた気がした。
 
私は患者様のこういう顔が見たくてSTになろうと決めたのだったと、
忘れかけていた気持ちを思い出すことができた。
STになることを選んで良かったと改めて感じた瞬間であった。
 
学内臨床に参加したおかげで、
8ヶ月間が大変充実したものとなった。
この患者様で、この先生で、このメンバーで、
最後まで学内臨床に参加できたことを本当にうれしく思う。
この経験は、一生忘れないだろう。
 
最後になりましたが、
ここまで教え導いて下さったT先生、
本当にありがとうございました。
厳しくご指導を頂いたこともありましたが、
何ものにも代え難い経験となりました。
そして何より、根性がつきました。
この経験を就職先でも活かしていきます。
そして、やはり聴能だと言って頂けるよう、頑張ります。
本当にありがとうございました。
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