2010年05月13日

集中講義がありました~器質性構音障害~

先日、「器質性構音障害」の集中講義が行われました。
講師としてお招きしたのは、熊倉勇美先生です。
(川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科 教授)


熊倉先生といえば、
口腔・中咽頭がんの構音障害や嚥下障害の分野で非常に高名な先生。
渋いお声でダンディーな先生には卒業生にもファンがたくさんです。


「器質性構音障害」は、
「口腔・中咽頭がん」によるものと「口蓋裂」によるものとに分けられ、
熊倉先生にはご専門の口腔・中咽頭がんの構音障害を中心に講義していただきました。
言語聴覚士はさまざまながん患者さんに出会います。
その中でも、口の中や舌、あご、のどなどのがん患者さんの場合は、
それらの部位を治療のために手術で切り取ってしまう場合が多く、
おしゃべりが上手くできなくなってしまうのです。
そういった方々に対してのリハビリテーションについての講義でした。


DSCN1305-2.JPG
    ↑講義中の熊倉先生です。


以下は、講義を受けた学生の感想です。


熊倉先生の器質性構音障害の集中講義では、様々ながん治療後の患者様のご様子を実際のVTRで見せていただくことができました。
私が特に印象に残っているのは、上顎がんの患者様の映像で、手術によって顔を半分失った状態での構音の様子は衝撃的でした。しかし同時に、そのような患者様でも、エピテーゼを使用したりリハビリを行ったりすることで、構音は改善するということがよくわかりました。
その後参加させていただいた食事会では、高名な先生とのお食事ということで、大変緊張していたのですが、会はとても和やかな雰囲気で、授業中には聞くことのできない先生の思い出などもお聞きすることができました。中でも先生が「初めて受け持った患者様の名前は忘れない」と仰られていたことは特に印象に残っています。先生のお人柄に触れ、翌日の講義がより楽しみになりました。参加できて本当に良かったと思います。


                              聴能言語学科 2年生

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