2008年07月10日

義足外装の特別講義(高山先生)

2年生の専門科目:下腿義足(実習)の授業の一環として、今年も高山平次先生の「義足の納品における仕上げ作業である外装製作の授業」が実施されました。義足の適合は、ただ単にソケットや部品が合うだけでなく、毎日気持ちよく装着するために、義足の「外観」に不満があってはどうしようもありません。ソコまで使用者の「気持ちと生活に適合する」ことが含まれないといけないため、最終工程の要となります。


そんな授業の合間、休憩時間に高山先生と雑談していると、
(*注:高山先生は名古屋弁丸出しの職人気質の持ち主です!)


「どうですか?進行と今年の2年生の具合は?」


「さっきも学生がダラダラやっとるもんだで、叱ったったわ。
 でも俺は怒ったんじゃなく、叱ったんだでね」と、


「ベテラン職人として、ものづくりに対する姿勢についての
 愛のムチ、学生にもちゃんと伝わってますよ」


「はじめから上手くいかんのは当然だわ。だで、
 見よう見まねで真似る努力を、汗をかいて必死にせな上手ならんわ」




われわれ教員も、高山先生とふれ合うたびに改めて教えられることが多々ある。ものづくりに対する姿勢しかり、ひとにものを教える態度しかり、社会人として働く責務しかりと…。高山先生も、ここ数年の授業では、慣れないパソコンを娘さんに教えて貰いながら覚え、パワーポイントを使用した講義も実施してくれています。


そんな高山先生も今春、34年間勤められた㈱松本義肢製作所をめでたく定年退職されました。しかし、後進への技術伝達はもちろん、「ものづくりにおける感動を伝える術と気概」の教授のために、本学開学の1期生から続けて頂いている本校の授業は、身体が保つ限り(?)、足腰が立たなくなるまで(?)続けてくれるということです。


高山先生、お疲れ様でした。そして、最近は得意のダジャレにも磨きが掛かり、妙に涙もろくなってるのはいいですが、お身体だけは大事にして、今後とも末永く宜しくお願いします!


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